【初心者向け】日活ロマンポルノって何?女子人気の理由!おすすめタイトルはコレ!

女子人気ふつふつの日活ロマンポルノ。当時は「成人映画」と呼ばれてましたが、今の映画倫理委員会の表記では一般映画のR18+。探っていくほどに面白さのある映画群です!

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日活ロマンポルノはレーベルです。

大前提。日活ロマンポルノは映画館でかけられていた映画です。

このままでは会社が倒れる!の危機感から、経営立て直しの目的で、大人エンタメコンテンツ「成人映画」を作っていくぞ、と決めた老舗映画会社、日活。

成人映画の専門映画館で、いわゆる「ピンク映画」がかかっていた時代のこと。

日活は、「ピンク映画」と区別して売り出すため、レーベル名を「日活ロマンポルノ」とし、次々と製作。映画館で上映したのでした。

人気作品は動画配信サービスで鑑賞することができますよ。

製作スタッフは一般映画を作ってきたプロ!

日本映画の質が低下していたわけでは決してありませんでしたが、興行的にはハリウッド映画に押されていた時代。テレビドラマの勢いもあって、映画界の人材はテレビに活躍の場を移したりしていました。

そんな中での、日活の生き残りチャレンジでした。

チャレンジに乗った俳優陣含めたスタッフたちが、日活ロマンポルノの作品を作っていきました。もちろん、いろんな葛藤や闘志が、スタッフ陣にあったことは言うまでもありません。

バックグラウンドに「下町ロケット」的奮闘のストーリーがあるんですよね!

描かれたのはシバリを逆手にとった人間ドラマ。

製作費は当時の一般映画よりも少なかったのですが、いわゆる「ピンク映画」よりはずっと潤沢でした。

映画は、あの手この手で「成人映画」にしなければなりません。

そんなシバリを、映画作りにプライドあるプロのスタッフたちは逆手にとり、迫力ある人間ドラマの数々を作り上げていきました。

今もなお、断続的に、劇場で日活ロマンポルノの特集上映企画が開催されています。その客層から、若い女性はじめ新しいお客さんが増えていることは一目瞭然。

フィルムに刻み込まれた迫力ある人間ドラマに惹きつけられるんですね。

以上が概要。もう少し踏み込んだ解説は、轟夕起夫の復刻原稿を引用することにいたします!

日活ロマンポルノはプログレッシブ・ムービーである。

Photo by Molly Porter on Unsplash

 この世には2種類の人間がいる。すなわち日活ロマンポルノを観たことがある者と、そうでない者と。どちらが“人生の愉しみ”を知っているのかといえば、「そりゃあ述べるまでもないでショ!」と、ここは大いにアジっておこう。

轟の復刻原稿、始まっております。

いきなりカマされましたが、そういう原稿でしたので、ママでいきます!

 にしてもなぜ今、また、日活ロマンポルノなのか。

ちなみにこれ2012年の雑誌に寄稿した原稿ですが、今に通じますので、ママで。

 とりあえずはこういうことだ。既報の通り、「日活創立100周年記念特別企画」で映画評論界の三賢人――蓮實重彦、山田宏一、山根貞男の選んだロマンポルノ32作品がリバイバルされる運びに。これを機に(何度目かの)再評価の気運が高まっているのだ。

「日活創立100周年記念特別企画」は、2012年に行われました。

『2012年9月10日に創立100周年を迎える日活が、その記念事業の一環として2011年10月のニューヨーク映画祭を皮切りに、フランス・ナント三大陸映画祭、パリ、香港と行ってきた回顧特集世界巡回上映が、いよいよ凱旋帰国!』ということで行われた日本での企画の一環として、ロマンポルノの特集上映も開催されたのでした。

 あえて、ロマンポルノとは何ぞやとの説明は省いてきたが、要は1971〜1988年の間に日活で製作・公開された成人映画である。その数は約700本。外部買い取り作品も入れると1100本を超す。

 量産体制の中から生まれた「玉石混淆のプログラムピクチャー」だが、作家性に富む、はたまた職人気質の名監督たちが腕をふるってきた。

『一定のルール(「10分に1回絡みのシーンを作る、上映時間は70分程度」など)さえ守れば比較的自由に映画を作ることができたため、クリエイターたちは限られた製作費の中で新しい映画作りを模索』したと言います。

 たとえば西村昭五郎、加藤彰、林功、近藤幸彦。それから曾根中生、小沼勝、田中登、神代辰巳、藤井克彦、村川透に藤田敏八、澤田幸弘、武田一成、長谷部安春。さらには森田芳光、池田敏春、金子修介、中原俊、相米慎二、根岸吉太郎、石井隆などなど挙げていったらキリがない。

すごいです、面白い劇場映画をたっくさん作ってきた錚々たる監督さんたち!

例えば藤田敏八監督の『スローなブギにしてくれ』(1981年)。

例えば森田芳光監督の『家族ゲーム』(1983年)。

例えば相米慎二監督の『セーラー服と機関銃』(1981年)。

おすすめ1『白い指の戯れ』

 試しに、先の三賢人全員が今回推したという村川透監督のデビュー作『白い指の戯れ』を観てほしい。

 子猫のようなヒロイン、伊佐山ひろ子嬢の映画デビュー作でもあるのだが、スリ集団と出会った彼女の無軌道な、しかし生/性の充足を求めての彷徨が描かれてゆく。

 ひろ子嬢の気だるい佇まいもグっとくるが、終始レイバンのサングラスをかけている“オンナ殺し”キャラ、荒木一郎のクールなセクシーさも眩暈もの! 

俳優・荒木一郎さんは、歌手として「空に星があるように」をヒットさせ、第8回日本レコード大賞新人賞を受賞しています。

 脚本は神代辰巳と村川透。ロマンポルノとは煎じ詰めれば、セックスシーンも含めてあらゆる意味での“肉体のアクション”が横溢するジャンルだった。後にそれを、神代は萩原健一と、村川は松田優作と、全面展開させた事実は云うまでもない。

ちなみに、神代辰巳監督×萩原健一主演作に『青春の蹉跌』(1974年)、『恋文』(1985年)などがあります。

川村透監督×松田優作主演作には『最も危険な遊戯』(1978年)、『蘇る金狼』(1979年)、『野獣死すべし』(1980年)などがあります。

 日活ロマンポルノの主役である女優たちの多くは、さながらショーケンや優作のごとき存在感を示している。だからなのか、基本(製作者たる)男の性的欲望を具現化しつつも、意外にも女性のファンも多い。

 2011年に公開された園子温流のロマンポルノ(と捉えるべき)『恋の罪』が、男より女性の支持者が多かったのも何だか頷ける。その屹立するヒロイン像とファンタジー性をきっと、享受したのである。 

 日活ロマンポルノの勃興と同時期に音楽界では「プログレッシヴ・ロック」が世界中を席捲したが、クラシックやジャズ、現代音楽など他ジャンルを独自に取り込んでゆく先進性が“肝”だった。それを模せば日活ロマンポルノは「プログレッシヴ・ムービー」と呼べるかも。

プログレッシヴ・ロックといえば、先駆者的存在の英国バンド、ピンク・フロイド!

 大胆なことを云ってしまえば、ピンク・フロイドや キング・クリムゾン、イエスみたいな“先進的”な映画群なのだ。

キング・クリムゾンも英国のバンドですね。

 今となっては「ロマン」と「ポルノ」を強引に合わせた造語からして、ひどくプログレッシヴではないか。

日活ロマンポルノを語り出せば、カルチャー語りに広がる不思議。関連の一般映画や音楽にも興味が出ちゃうレーベルなのです。

以上、ケトル2012年4月号掲載記事を改訂!

『白い指の戯れ』は、

U-NEXT

ほかの動画配信サービスで配信されています。(2010年1月現在)。

なお、日活ロマンポルノの第一弾は『団地妻・昼下がりの情事』でした。

おすすめ2『団地妻・昼下がりの情事』

発足時、なんと「団地妻」が流行語になったほどのブームを巻き起こしたあたりのことは、こちらで紹介しています。

日活ロマンポルノ作品は、下記の動画配信サービスで配信されています。(2020年1月現在。視聴には各サービスの登録が必要です。サービスによって観られる作品に違いがあります)

iiTunes / FANZA(旧DMM.R18) / GyaO!ストア / GooglePlay / U-NEXT /ひかりTV / 楽天TV / Amazon / TSUTAYA TV / フジテレビオンデマンド

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