日活ロマンポルノおすすめ復刻コラム『刺(IREZUMI)青』伊藤咲子

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館理人
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こちらの映画レビューは、日活ロマンポルノのタイトルを紹介していく男性誌での連載コラム記事の復刻です。

館理人
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その前にロマンポルノ解説を少々。

館理人
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ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。

詳しくはこちらで紹介しています。

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前置き以上!

あ、コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。

データ

1984年
監督:曽根中生
出演:伊藤咲子、沢田和美、成瀬正、益富信孝、木之元亮 脚本:那須真知子 原作:谷崎潤一郎

誰のために咲いたの〜それはあなたのためよ♪

(轟夕起夫)

Photo by annie spratt on Unsplash

 前々から買おうと思っていて、まだ手に入れていないCDがある。伊藤咲子のベスト盤だ。

 彼女は、伝説のオーディション歌番組「スター誕生」の出身で、森昌子、桜田淳子、山口百恵らと同期。

 1974年に15才で「ひまわり娘」でデビューするや、圧倒的な歌唱力で人気を博した70年代アイドルである。

伊藤咲子さん、歌が素晴らしいです。

 ほかにも「木枯らしの二人」「乙女のワルツ」「きみ可愛いね」「青い麦」「いい娘に逢ったらドキッ」などヒット曲は多数あるが、とりわけ「ひまわり娘」は、甘酸っぱさ濃縮度100%の永遠の名曲だ。

ナツメロですね。

 それにしても、あまりに直球ド真ん中なこのタイトル(と歌詞)のコっ恥ずかしさといったらないのだが、しかし「ひまわり娘」を作詞した阿久悠の『夢を食った男たち「スター誕生」と黄金の70年代』(小池書院)を読むと、日本経済史上の大不況だった1974年という時代を反映し、過剰なまでに“明るい歌”にしたかったことがわかる。

70年代のお話になってきていますが?

 その本にはもうひとつ、伊豆の阿久悠の家に、桜田淳子、伊藤咲子、岩崎宏美が二泊三日で遊びに来たエピソードも記されていた。家のどこからかヌード写真入りの雑誌を伊藤咲子が見つけ、面白がっていたら桜田淳子は、不潔だ、そんなもの見ないで、と激怒したというのだ。

ゴシップがのどか…

 阿久悠はこう書く。「ヌード写真に過剰な嫌悪感を示し、異常なほどの潔癖性を示した桜田淳子と、いいじゃないのこれくらい、と言った伊藤咲子、(略)それだけのことだが、妙に暗示的ではある」

桜田淳子さんの曲も、いいんですよね〜。

私的にオシたい岩崎宏美さんの名ヒット曲を勝手に挿入してみました。

 この「妙に暗示的」という部分が、伊藤咲子の場合、デビューして10年後のロマンポルノ出演を指しているのは言うまでもない。すなわち1984年の『刺(IREZUMI)青』。

忘れかけてました、映画の話でした。主演です、伊藤咲子さん。

 原作はかの文豪・谷崎潤一郎(大幅にアレンジしているが)。

 彼女はコンサート前夜、人違いで誘拐され陵辱される歌手を演じ、題名のごとく肌を朱に染め、果敢にFUCKシーンにも挑戦した。

 結局31才で結婚し引退。

 表舞台から消えた彼女だが、2000年「あの人は今!?」のスペシャル版「20世紀アイドル 伝説の108人」で目撃。しかもかつての恋人、元アイドル歌手の城みちるがレポーターとして訪ねるというスゴい設定!

「イルカにのった少年」が大ヒットしました、城みちるさん。

 「芸能界でアイドル同士が恋愛なんて、タブー中のタブー。お前のアイドル生命はもう終わりだ」と当時事務所に一喝されたと告白した城みちるは、「見届けるよ、ちゃんと、おばあちゃんになるまで」と絶叫。そうしてスタジオで披露されたのは「ひまわり娘」と「イルカにのった少年」のメドレー!

あ、意外な急展開、いいお話…(涙)。

 暗黒の21世紀の今。ついに伊藤咲子をゲットする時が来たようだ。

月刊ビデオボーイ2001年10月号掲載記事を改訂!

館理人
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