こちらの映画レビューは、日活ロマンポルノのタイトルを紹介していく男性誌での連載コラム記事の復刻です。
その前にロマンポルノ解説を少々。
ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。
詳しくはこちらで紹介しています。
前置き以上!
あ、コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。
データ
1979年
監督:白井伸明
出演:志麻いづみ、日向明子、深沢ゆみ、谷本一 脚本:池田正一
景色も楽しめる、ご当地お気楽白書!
(轟夕起夫)
「50年に一人の逸材だよ、あんたは!」
どうです。普通こんなことを言われたら、
「いやあ、それほどでも……」
なんて照れながら頭でも掻いたりしますよねぇ。だがあの男は違った。
そう、梶原一騎という男は違ったのだ。
「たった50年か……」と嘆き、“俺の大好きな宮本武蔵などは500年に一人の逸材だものなあ……”と複雑な笑みを浮かべたのであった。
それも警視庁の取り調べ室の中で!
まずは梶原一騎さんを語りたいんですね。聞きましょう。
梶原一騎さんは「巨人の星」「タイガーマスク」「あしたのジョー」などの漫画原作者です。アニメは動画サイトで観られますね。永遠の名作です。
1983年、梶原一騎が暴行傷害容疑で逮捕されたときのことだ。取り調べ官の冒頭の言葉を受けて、この男は大胆にも宮本武蔵と自分とを比べていたわけだ。
まあそれにしても500年に一人の逸材とはまた武蔵も凄い評価を受けていたものである――って、何書いてんだか俺は!?
気づいたようですね、映画の話をお願いします。
いやはや、実は読書の秋ということで、梶原一騎著『地獄からの生還』(幻冬舎)にすっかり魅了されちゃいましてね。
例のアントニオ猪木監禁事件の顛末とかも面白いんですよ、とアヴァンギャルドな言い訳をしたところで本題に突入。
「♬あ〜ホントやんなっちゃう」と西田ひかるの曲でも歌って何気にフンイキも変えまして、そういえば最近TVドラマがロマンポルノ化してますねぇ、『失楽園』といい、それから観ましたか『不機嫌な果実』。
最近、と語ってますが、このコラムが掲載されたのは1997年のことですので、ご承知おきくださいませ。
「♬あ〜ホントやんなっちゃう」はまんま、「ああ ホント やんなっちゃう」ってタイトルの曲でした、西田ひかるさん。
この黒木瞳さん主演の映画の大ヒットを受け、できたドラマ版「失楽園」は、川島なお美さんが主演でした。
2016年版のドラマ「不機嫌な果実」は栗山千明さん主演でしたが、1997年版は石田ゆり子さん。ちなみに同1997年の映画版は南果歩さん。
石田ゆり子のあのベッドシーン!
しかーし、TVドラマが到達できない世界がまだまだロマンポルノにはあると。それがこの『色情三姉妹 ひざくずし』であると。
三姉妹といえば直ちに『スケバン刑事』の風間三姉妹ですが、浅香唯も復活する1997年に、『色情三姉妹』の夜這いシーンを観ることに何の意味があるのか?
『スケバン刑事』で人気を集めた浅香唯さんは休業後、1997年に音楽活動で復帰したのでした。
ズバリ、長女と間違えられ、あとから布団に入ってきた野郎にカマを掘られる男と、そんな騒ぎをよそにグースカ寝ている間にヴァージンを奪われちゃう三女。
これぞ現代のTVドラマでは絶対に観ることのできない無形文化財的展開である。ってわけで今回は特にこの三女に捧げよう。
「50年に一人の逸材だよ、あんたは!」
…ムリめな締めでした…
ビデオボーイ1997年12月号掲載コラムより!
『色情三姉妹 ひざくずし』はU-NEXTでは見放題タイトルに入っています。(2021年7月2日まで、2020年10月現在情報)
Amazonプライムビデオではレンタル可能!(2020年10月現在)
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