なんと、レアものの実写『月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎』もAmazonプライムビデオでレンタル視聴できるんですね!(2020年2月現在)。
大泉洋がねずみ男のバージョン以外に、実写版が存在するんです! レアものです!
ならばとレアものレビュー原稿、改訂復刻です!
東映戦隊ヒーローものを彷彿とさせる、記念すべき初の実写版
ウエンツ瑛士主演で『ゲゲゲの鬼太郎』が映画化され、通算5度目のアニメ版も放映された2007年。1922年3月8日生まれの稀代の漫画家、水木しげるは85才になっていた。
水木しげるは相も変わらぬ人気ぶりで、同年8月は会長を務める“世界妖怪会議”を筆頭に妖怪関連のイベントが多数。
そこに1985年のレア作「鬼太郎」テレビ実写版(タイトル『月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎』)までDVD化された。こりゃあ“水木しげる強化月間”って感じだ。
さてそのテレビ実写版、鬼太郎役は六浦誠(当時中学2年。すでに芸能界を引退)。パーマを失敗したような髪形からしてヤバイが、中身のほうも衝撃映像が満載だった!
少女から妖怪退治を依頼された鬼太郎が、女ぬらりひょんや吸血鬼たちに立ち向かう、ってストーリーです。
「月曜ドラマランド」(CX系)の100回記念特別企画第1弾として作られました。
都営新宿線に乗る鬼太郎。人形の目玉親父(声はおなじみ、田の中勇)が車に轢かれてぺっしゃんこに。砂かけ婆(由利徹)と子泣き爺(『ウソップランド』の赤星昇一郎!)は花札に興じ、ぬらりひょん(夏樹陽子)はボンテージ姿で炎を噴く。
あの竹中直人(=ねずみ男)があまり目立たないほど、それぞれのキャラが暴走しまくり。
演出を担当したのは『宇宙刑事ギャバン』で知られる小林義明。いちいち闘いの場が、東映戦隊ヒーローもののロケ地“採石場”になるのもご愛嬌だ。
『宇宙刑事ギャバン』は1982年〜83年の1年間、放送されてました。
2012年に誕生30周年記念として、映画版『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』も公開されました!
かような実写化を許した原作者は、さすが人間がデカイ。自ら“霊界郵便配達夫”として出演、残された右腕で自転車に乗って、飄々と現れる。
彼がなぜ左腕を失ったのか、知らない方は8月に放映されたNHKドラマ『鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争』(香川照之主演、水木さんもインタビュー場面で登場)を。そう、8月はやはり“水木しげる強化月間”なのであった。
『鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争』もAmazonのNHKオンデマンドで視聴することができますよ(2020年2月現在)。
こちらもご紹介!水木しげるの妻の自伝エッセイ、2010年のNHK朝の連続ドラマ『ゲゲゲの女房』。これもAmazonプライムチャンネルで見られます(2020年2月現在)。
以上、アニメにはまったく触れないレビューでした。
週刊SPA!2007年8月14・21日号掲載記事を改訂
例えばU-NEXTでは、アニメのほか原作漫画も配信サービスでの取り扱いがあります。