読む映画リバイバル『デート・ウィズ・ドリュー』

ドリューLOVE!な男が悪戦苦闘。“何も持たざる者”のサクセス物語

(2007年6月19日号より)

 あの女優ドリュー・バリモアに無謀にもデートを挑んだ男のドキュメント映画。昨年末の公開時、けっこう話題になったので“結果”まで知っている方も多かろう。

 彼、ブライアンはあるクイズ番組に出場、賞金$1100を得た最後の答えが大好きな“ドリュー”だったことから運命を感じ、一念発起して彼女とのデートドキュメント制作を決意! とはいえ映画界にコネなし、おまけに職もなく、ルックスも冴えず。とにかく賞金を元手にビデオカメラを30日間だけゲットし、自ら体を張って、撮影し続けたのだ。

 晴れて、企画・監督・製作・主演の肩書きとともに、PRで来日したブライアンには取材で会った。お調子者だが根はシャイで真摯なヤツだった。

 「この映画を作って何が変わった?」と訊いたら「何も。あ、高校時代に袖にされたコに、デートに誘ってもらえたよ」と笑っていた。

 彼がドリューを好きになったのは6才の時に『E.T.』を観てから。映画にはドリューゆかりの俳優エリック・ロバーツやコリー・フェルドマンも登場する。海辺でのトレーニングシーンは『ベスト・キッド』を意識している。つまり本作は、何も持たざるルーザーの、“サクセスストーリー”的な魅力を湛えているのだ。

 が、この映画が作られたのは04年。本国で彼は本当に成功したのだろうか。少なくとも日本では、ブライアンの名は聞かない。今回のDVD化で久々に彼のことを思い出した。でも人生、たった一度“輝く”ことだって難しいからなあ。これはこれで拍手を贈りたい、男の生き様なのである。

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ドリュー・バリモアに会うため、量販店の返品保障制度を利用し30日間だけビデオカメラを手にしたブライアンとその仲間たち。不可能に近いミッションを完遂するため『チャーリーズ・エンジェル フル・スロットル』のプレミア・パーティーに潜入したり、彼らはありとあらゆる方法に出る。

[週刊SPA!掲載]
●監督&出演:ブライアン・ハーズリンガー●出演:ドリュー・バリモア、他●2004年●アメリカ