解る!おすすめ日活ロマポ『時には娼婦のように』

女子ファンじわじわ増加中で絶賛注目のレトロなロマン、日活ロマンポルノ。理由はこちら。

轟夕起夫の復刻コラムで、おすすめタイトルをご紹介。

コラム執筆当時、日活ロマンポルノの製作終了から既に10年が経っていました。執筆からさらに約20年経った今読めば、むむっ!なんと見えてくる昭和から令和に至るカルチャー史!

コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。

スポンサーリンク

越美晴(コシミハル)の美少女ぶりにも感嘆!

Photo by Alex Dukhanov on Unsplash

 日本の歌謡曲に「過去」という言葉が(歌詞として)初めて登場したのは1964年。菅原洋一のヒット曲『知りたくないの』だそうだ。しかし本当なのか?

「知りたくないの」の大ヒット後、菅原洋一さんは同じ作詞家・なかにし礼さんの曲「今日でお別れ」でも大ヒットを飛ばしました。

 作詞した本人がこう書いている。

〈三日も四日もギターをかき鳴らして歌いつづけていたら、
 あなたの過去など
 知りたくないの
 という文句が口をついてきた。
 おっ、いける。悪くないじゃないか。とくに、「過去」という言葉は新鮮に響いた。この言葉がこれまでの歌謡曲に登場したことはあるのだろうか。念のため全音の『歌謡大全集』を全十二巻を買ってきて、そのすべてに目を通して見た。思ったとおり「過去」という言葉はどこにも見当たらなかった〉
    『兄弟』(文藝春秋刊)

 なかにし礼。作詞家。日本歌謡市場に燦然と輝くヒットメーカーである。泉アキの『恋はハートで』や黛ジュンの『恋のハレルヤ』といった“ひとりGS”の名作、奥村チヨを歌詞の中でマゾ調教した『恋の奴隷』『恋泥棒』などもこの人の仕ワザ。

 島倉千代子のアクメ歌謡の逸品『愛のさざなみ』や、由紀さおりのヌーボ・ロマンな『手紙』もそう。北原ミレイの『石狩挽歌』からハイ・ファイ・セットの『フィーリング』まで、数限りなく、“男と女の世界”を自由自在に織りあげてきた。

 そんな作詞の天才が、自らの「過去」に決着をつけたのが直木賞候補にもなった先の自伝的ベストセラーだ。例のコピー「兄貴、死んでくれて本当に、本当にありがとう」である。

 何度となく多額の借金を押しつけられた、特攻隊帰りとウソぶく放蕩な兄との壮絶な愛憎の物語。豊川悦司とビートたけしの共演でTVドラマにもなったので、観た方も多いことだろう。

1999年、テレビ朝日開局40周年記念スペシャルドラマとして製作されました。

 ドラマでも一瞬描かれていたが『時には娼婦のように』は、なかにし礼が作詞、作曲して唄い、黒沢年男(現・年雄)バージョンともども大ヒットを飛ばした天下御免のエロ歌だ。

 すぐさまロマンポルノで映画化され、自ら主演、体当たりのファックシーンにも挑んだのだが、やはりそれは悪魔のような兄から理不尽に背負わされた借金返済のためであった。

 ――なわけだから、洋エロ本の翻訳家に扮した彼が画面の中で発している空気はとてつもなく重い。『兄弟』を読めば「なるほど」な厭世感である。そんな彼に編集者は訊く。「小説なんか書いて我々をあっと言わせるんじゃないでしょうね」。映画では「いや」と答えているが、実際には書いちまった。が、この人の「過去」を知った今、それで本当に良かったとそう思う。

小説『兄弟』は直木賞候補になりました。受賞は逃しましたが、小説『長崎ぶらぶら節』で2000年に見事第122回直木賞を受賞したのでした。

『長崎ぶらぶら節』は2001年に映画化もされました。主演は吉永小百合さんと渡哲也さん!

作品データ ●監督:小沼勝●出演:なかにし礼、鹿沼えり、宮井えりな、他●1978年

ビデオボーイ1999年7月号掲載コラムより!

『時には娼婦のように』は、

U-NEXTAmazon

ほかの動画配信サービスで配信されています。

また、日活ロマンポルノ作品は、下記の動画配信サービスで配信されています。(2020年1月現在。視聴には各サービスの登録が必要です。サービスによって観られる作品に違いがあります)

iiTunes / FANZA(旧DMM.R18) / GyaO!ストア / GooglePlay / U-NEXT /ひかりTV / 楽天TV / Amazon / TSUTAYA TV / フジテレビオンデマンド

DVDレンタルなら、宅配レンタルサービスの在庫が豊富です