日活ロマンポルノ映画レビュー『濡れた唇』神代辰巳監督作、セリフが染みる…

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Photo by Ivan Jevtic on Unsplash
館理人
館理人

ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。

詳しくはこちらで紹介しています。

館理人
館理人

ということで復刻レビューにて『濡れた唇』のご紹介を!

館理人
館理人

こちらのレビュー、なぜか独り語り風でしたので、雰囲気に合うよう、架空の話し手を用意いたしました。

館理人
館理人

ささ、ロマニストAさん、どうぞお話ください!

ロマニストA
ロマニストA

ども。

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お蔵入りギリ回避の神代監督「第2のデビュー作」

ロマニストA
ロマニストA

これって、神代辰巳監督の日活ロマンポルノ、デビュー作なんだよね。

館理人
館理人

語りが始まったてい・・です、おつきあいを!

ロマニストA
ロマニストA

処女作自体は1968年、『かぶりつき人生』なんだけど。

まだ日活がロマンポルノ体制になる前で、めちゃくちゃ興行成績、悪かったらしい。で、ホサれてしまったと。『濡れた唇』は1972年だから、約4年間も映画を撮れなかった!

館理人
館理人

厳しいものですね

ロマニストA
ロマニストA

その不遇時代に書きあげていたシナリオが『濡れた唇』で、当初は『痴漢ブルース』というタイトルだったんだな。脚本クレジットは、こうやまきよみ。山口清一郎と神代監督との合同ペンネーム。漢字に直せば、神山清巳。

ロマニストA
ロマニストA

山口清一郎は、『恋の狩人 ラブ・ハンター』(1972年)を撮って先に監督デビューしたんだが、これが警視庁に摘発されて、以後日活ロマンポルノ裁判で闘うはめになった。

『恋の狩人 ラブ・ハンター』の脚本も、こうやまきよみ名義!

ロマニストA
ロマニストA

この摘発の翌日からの公開にラインナップされていたのが『濡れた唇』。再審査の末、何とか公開されたんだ。

館理人
館理人

お蔵入りの危機だったんですね。

ロマニストA
ロマニストA

第2のデビュー作でまた不遇をかこつかもしれなかったんだな。『濡れた唇』は、その後の神代映画の基本的な形がある、と自身認めているよね。

館理人
館理人

大切な1本なんですね。無事公開となってよかったです。

ロマニストA
ロマニストA

主演は絵沢萌子。彼女は俳優小劇場出身でロマンポルノ初出演、撮影は『かぶりつき人生』以来名コンビの姫田真左久。

館理人
館理人

絵沢萠子はバイプレーヤーとして活躍、出演作が多いです。『月はどっちに出ている』など!

館理人
館理人

撮影・姫田真左久の映画としては後年、佐藤純彌監督の大作『野性の証明』があります。

ロマニストA
ロマニストA

撮影中、彼女は震えながら演技をしてたらしいよ。やっぱり一大決心、裸で演技をすることは大変なことだったんだ。

撮ってるほうもドキドキして震えながらだったらしい。女優の裸を直視できず、斜めから見る感じでやってたって神代監督は述懐してる。

ロマニストA
ロマニストA

谷本一演じる主人公が、恋人にセックスさせてもらえず、帰りしな「屈辱を受けました腹でも切りますか」って軽〜くつぶやくセリフが印象的でさ。

館理人
館理人

いいですね。

ロマニストA
ロマニストA

『恋人たちは濡れた』(1973年)でも主人公は、
「追われているといえば追われているんですけどね、このざまは涙ぐましく」とつぶやく。ダメ男には染みるなあ……。

館理人
館理人

『恋人たちは濡れた』も神代辰巳監督作、絵沢萠子が出演しています。

ロマニストA
ロマニストA

ま、『濡れた唇』も、いまとなってはいいタイトルかもね。

館理人
館理人

『痴漢ブルース』よりいいです、かなり!

ロマニストA
ロマニストA

もう1本、こうやまきよみ脚本では、村川透が監督した『白い指の戯れ』(1972年)があったんだけど。

村川監督は、『濡れた唇』では助監督として就いていた繋がりがあるから。主演の伊佐山ひろ子が最高!

ロマニストA
ロマニストA

そういえば『恋の狩人 ラブ・ハンター』、女性限定のロマンポルノ特集上映でかかってたことがあった。男限定の「こうやまきよみ脚本特集」、どこかの劇場でやってくんねえかなぁ〜

(轟夕起夫)

館理人
館理人

…という独り語り風レビューでした!

轟

ビデオボーイ2002年4月号掲載記事を改訂!

館理人
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