悶絶ものでおすすめ韓国映画『哭声/コクソン』の怪物ぶりと國村隼が見どころ

館理人
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『パラサイト 半地下の家族』のアカデミー賞作品賞受賞で、韓国映画がいまアツいです。

館理人
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これまで韓国映画を観たことがなかったたくさんの人たちが、『パラサイト〜』を観に映画館に足を運んでいます!

館理人
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他の韓国映画も観てみたいという人におすすめの映画、ありますよたくさん!

館理人
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そのひとつが『哭声/コクソン』。轟のレビューで紹介です。

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『チェイサー』『哀しき獣』に続くナ・ホンジン監督作はオカルティックな「幻魔大戦」へ!

Photo by Max Delsid on Unsplash

 日本のベテラン俳優でありながら過去に、リドリー・スコット、ジョン・ウー、クエンティン・タランティーノなどの映画に出たことのある人がいる。

 その猛者の名は國村隼。

 順に『ブラック・レイン』『ハードボイルド/新・男たちの挽歌』『キル・ビルVol.1』がそれなのだが、そこにまた新たに一つ、讃えられるべき海外仕事が加わった。

館理人
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『ブラック・レイン』には高倉健、松田優作らが出演してましたが、國村隼も出演しています!

館理人
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『ハードボイルド/新・男たちの挽歌』では、國村隼は殺し屋役でした。

館理人
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『キル・ビル』ではヤクザの親分役。

 韓国の俊英ナ・ホンジン監督が放った『哭声/コクソン』だ。

館理人
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『哭声/コクソン』は2016年の映画です。

 これが「超絶かつ悶絶モノ」の、怪物的な作品でありまして!

 映画はイエス・キリストの復活を示す「ルカによる福音書24章」の中の言葉で始まり、続いて、広大な河川にてひとり、國村隼が釣りをし、竿先に餌を付けているシーンが映しだされる。

 とても静かなプロローグ。

 さて場面変わって早朝、殺人事件の報が入り、現場へと向かう準備をしている村の巡査の姿が。

 扮するは名バイプレーヤーとして鳴らしてきたクァク・ドウォンで、初めての主役。丸みを帯びた体、人のいい顔つきが観るものを油断させる。「天下泰平が服を着て歩いている」といった感じなのだ。

 が、現場に到着するやトーンは一変する。

 肌が酷く爛れ、まるでゾンビのようになった男が両腕を手錠で繋がれており、どうやらソイツが犯人で、自分の家族を皆殺しにしたらしい。

 飛び散った血痕と惨たらしい死体。辺りはヤバい空気が充満している。

 検証の結果、幻覚性のキノコを男が食したせいだということになるが、村人の噂では日本からやってきた得体の知れない「よそ者」の仕業だと。

 山奥に棲んでおり、「全裸に限りなく近いフンドシ姿で、地面に這いつくばって野生の鹿(の生肉)にむしゃぶりついていた」だの「河川で女を襲った」だの、ウソかマコトか風評が広がっていく。

 その「よそ者」を演じているのが國村隼である。

 村人たちは、謎の湿疹により殺人ゾンビ化する怪現象、そして次々と起こる家族の不審死の原因を國村隼、ではなかった……山奥の「よそ者」に求める。

 凡夫鈍才ぶりで笑わせ、主演にもかかわらずコメディリリーフ的な役回りであった巡査も、娘に異変があり、ついに「よそ者」に会いに山奥へと足を踏み入れるときがやってくる。

 果たして一体、正体は何なのか?

 監督3作目のナ・ホンジンは、前の『チェイサー』(2008年)と『哀しき獣』(2010年)も剛腕でドラマを引っ張り、凄絶なバイオレンス描写で強烈無比な作風だったのだが、今回は画面から醸し出す一触即発の緊張感はそのままに、転調の妙を見せる。

館理人
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『チェイサー』は連続殺人事件がモチーフ。

館理人
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『哀しき獣』も殺人事件もの。

 つまり「いなか、の、じけん」(夢野久作)がいつしか、この世の最後の審判にも通ずるような、オカルティックな幻魔大戦へと雪崩れ込んで行くのだ!

 出番的に言うならば國村隼は、決して多くはない。しかし、作品全体を支配してみせる。

 その証拠に韓国最大級、最も権威のある青龍映画賞にて監督賞、音楽賞、編集賞と並び、外国人アクターとして初となる男優助演賞と人気スター賞を獲得した。

 彼にはもはや、“国際派”なんて肩書きよりも、現実世界を飛び越えている“魑魅魍魎系”の称号を与えたい。

轟

ケトル2017年2月号掲載記事より!

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