こちらの映画レビューは、日活ロマンポルノのタイトルを紹介していく男性誌での連載コラム記事の復刻です。コンプラ配慮皆無な時代のかなり雑記寄りコラムにて、“鑑賞記”ってことでよろしくお願いいたします!
さて。ロマンポルノ解説を少々。
ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。
詳しくはこちらで紹介しています。
前置き以上!
あ、コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。
データ
監督:曽根中生
1972年
出演:片桐夕子、五條博、益富信孝、あべ聖、山口明美、ほか
脚本:田中陽造
いま観てもウケるギャグ時代劇
(轟夕起夫)
『(秘)女郎市場』は、いま観てもギャグ映画としてかなりイイ線行ってると思う。
主演の女のコを可愛く見せながら笑いをしっかり取るフォーマットが秀逸。コテコテだけども口元が思わずユルんでしまう。
物語はこんなカンジだ。ひとりの娘(片桐夕子、美乳)がいる。唯一の友達が何と動物の牛。
牛…
チョイと頭の弱いのがタマにキズだが、あっちのほうはミミズ1000匹の名器の持ち主である。
その娘が女郎として売り飛ばされちまうところから映画は始まる。女衒は娘にこう言った。「お客さんと好きなコトさえしていればお金が貰えるんだよ」
頭の弱い娘は当然この「好きなコト」の意味を取り違えてしまい、そこで「アントニオ猪木と握手をしたと思ったら、そこにいたのはアントニオ古賀だった」的な騒動が巻き起こるというわけだ。わかる?
わかりません。
ま、わかんなきゃ映画を観て下さいな。そのほうがハナシ早いから。
まさかのレビューおわり? イミフのまま??
それにしてもお笑いというのは作る身になると大変である。実は俺も一度だけコントの台本書いたことあるんですよ。あれは90年代前半のこと。
自分語りが始まってしまいました…
さる商品キャンペーンの会議用の動画を友人が作っていたんですね。つまりコント仕立でしかも会議の要点も掴める、てな虫のいい動画。出演者は若手のお笑いタレントで名前は……これはやっぱり秘しておきましょう。ヒントはボキャ天出身系の二人組。さて、ある日友人に呼び出され、俺は彼らにこう紹介されたのだった。
「構成作家として活躍中の轟さんです」
映画の話に戻っていただけないものでしょうか…
え! こーせーさっか? やってないやってない。そんな仕事やってませーん。
ノッてるようですが、
「あ〜、よろしくお願いしますネ」口裏合わせ調子よく挨拶しちゃった俺。
それ興味ないので…
明らかに相手は不審そうな顔で「お前どういう番組の構成やってんだ?」と言いかけていて危なかったが、こちらの成り済ましが功を奏したか、ギリギリ抑えてニコヤカに挨拶を返してくれた。
止まりません。
それからが大変だった。とりも直さずコント台本ってやつを書かなきゃならなかったからだ。もうでっちあげましたよ徹夜して。ま、出来のほうは推してはかるべシ。
ところで『(秘)女郎市場』には娘のアソコに座頭が指を入れようとし、なぜか部屋にあった電気ソケット(時代劇なのに!)へと挿入して「ああ、シビれる〜」なんてナンセンスなギャグがあるんだが……えっ、そんな話はいいと。
そんな話ならいいです。
そのお笑いタレントは誰かって?
それもとくに興味ありません。
いやね、ホントそれだけはデンジャラスなんで許して下さいよ〜。
ビデオボーイ1998年7月号掲載記事を改訂!
『(秘)女郎市場』はセル&レンタルがあり、上のジャケ写画像をクリックするとAmazonプライムビデオのリンク先へ。また、ロマンポルノを鑑賞するためのサービスについて、プラス関連記事はこちらです!