日活ロマンポルノおすすめ復刻コラム『エロス学園 発情時代』時代のキーワードを辿る?

館理人
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こちらの映画レビューは、日活ロマンポルノのタイトルを紹介していく男性誌での連載コラム記事の復刻です。

館理人
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その前にロマンポルノ解説を少々。

館理人
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ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。

詳しくはこちらで紹介しています。

館理人
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前置き以上!

あ、コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。

データ

1979年
監督:林功
出演:鹿沼えり、飛鳥裕子、鶴岡修、沢木美伊子、大島登美子、梨沙ゆり、茜ゆう子、田辺治郎、山崎義治、飯塚永、橘田良江、玉井謙介、影山英俊、小見山玉樹、狩野めぐみ、板垣恵子、秋葉三奈

期間限定

主人公はなんと中三男子の設定!

(轟夕起夫)

 世間はすっかり入学式の季節。

館理人
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こちら、2000年5月号に掲載のコラムゆえ、導入の季節が入学式となっております。ご承知おきくださいませ。

 希望に胸ふくらみ、股間もまた無闇にふくらむ、ドキドキときめきシーズンである。

館理人
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当時の男性誌に掲載のコラムゆえ、男性誌感が出ております。ご承知おきくださいませ。

館理人
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ちなみにこのコラム記事、時代感溢れるキーワードが続々登場してきますので、併せてご承知おきを!

 と、そんなとき、本作のまぶしいタイトルが目に飛びこんできたアルよ。『エロス学園 発情時代』。

館理人
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「アルよ」は手品師タレントのゼンジー北京さんの語り口を真似たものですね。お茶の間人気が盛り上がっていた当時は注釈しなくても分かる認知度でした。


 どうですか? なんて訊くのもヤボですよねえ。

館理人
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「ヤボですよねえ」って言葉も今は使わないですねえ。「ダサい」が台頭し、いつのまにか凌駕しています。

 「エロス学園」こんな名前の学校があったら、金を払ってでも行ってみたいですよ〜。きっとあんなヤらしいコトを教えてくれたり、こんなヤらしいコトをさせてくれたりする素晴らしい学園なんだろうなァ。

 そればかりかさらに「発情時代」と来たもんだ。

館理人
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「〜と来たもんだ」に至っては高齢者感がありますね。植木等さんの映画&大ヒット曲「サラリーマンは気楽な稼業と来たもんだ」の「〜と来たもんだ」ですからね。

「〜と来たもんだ」って、植木等さんを知らない世代は意味がわからないんじゃないでしょうか。そもそも意味がない言葉ですからね、なくしてもいい言葉です、リズムだけ取ってる感じです、解説するならば。

武田鉄矢さんのバンド海援隊の大ヒット曲「思えば遠くへ来たもんだ」にも、似た時代感が漂う「来たもんだ」がありますが、「来たもんだ」とは別です。「」がつくと全く別の言葉になります。

解説が過ぎましたかね。いちおう、植木等さんを紹介した記事もご案内しておきます。

 もし「いまって何時代?」と問いかけられる機会などあったら、これからはとりあえず「発情時代」と答えておこう。そう! 人類はいつだって「発情時代」であるのだから……(ちょっと余韻を醸しだす結びにしてみました、とサ)。

館理人
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「〜時代」ってことでいうと、森田公一とトップギャランの大ヒット曲「青春時代」が大ヒットしたのは1976年でした。

水谷豊主演のドラマ「熱中時代」が大ヒットしてシリーズ化し放送されていたのは1978年から1981年。

このコラムが紹介する『エロス学園 発情時代』が公開されたのは1979年。「〜時代」がキテたのでした。

 ところで、本作の主人公は何と中3男子。この中坊が、金持ち女相手にカラダ売ってバイト代を稼いでいるという、これは1970年代に作られていた早すぎた「援交映画」であった。

館理人
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援交、つまり「援助交際」が流行語大賞で入賞となったのは、1996年のことでした。「パパ活」と違うのは、濃厚接触に必須感があるところですかね。

 中坊のモットーは「一にウブ、ニにサービス、三にテクニック」。しかしいくら年増女は抱けても、肝心の憧れの同級生には声をかけることさえできない。淡い恋心やねえ〜。

館理人
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「年増女」は今ではプレミアがついて名称も「熟女」に変わりましたね。

 すると、クラスメートの悪友が一計を案じてやる。あっ! 一応書いておきますと、コイツ、顔がえなりかずきにソックリなんですよぉ……ってここ平仮名が続きましたけど、わかりましたか? 「えなりかずき」ではなくって、「えなりかずき」。『渡る世間は鬼ばかり』シリーズの名子役というか、橋田ファミリーの強力な一員。

館理人
館理人

えなりかずきさんがまだメジャーじゃなかったんですねぇ。立派な俳優になられた今、「えなりかずき」って読み間違う人は皆無でしょう。

 そういえばさっき、『めちゃイケ』(フジテレビ)を観ていたら、えなりかずき、「めちゃSTEP」のコーナーにゲスト出演して踊ってましたよ!! すっげえ元気よく! ひょっとしてレギュラー入りか?

館理人
館理人

長寿番組だった「めちゃイケ」は番組終了後、DVDが続々出てますね。

 閑話休題。ここで急に映画に話を戻しますと、とにかくこの悪友えなりかずきの案というのが「金で雇ったチンピラに芝居でヒロインを襲わせ、主人公に助けに行かせる」という超アナクロな手法でしてね……って、あれれ? 文字数が残り少なくなってるじゃないか。

館理人
館理人

えなりかずきさんは『エロス学園 発情時代』には出演されてません、念のため。

 このままじゃとても文章の収拾はつきそうもない。どうしよう……。こうなったら金八っあんにでも締めてもらうしかないな。どうか先の読めない俺を叱ってください。
「この、バカちんが!」
 あ、ありがとうございました。

館理人
館理人

「この、バカちんが!」は武田鉄矢さんが演じた「金八先生」のキメ台詞! いまもなお愛され続けるキャラクター!!

 霜降り明星のせいやさんが2019年のソフトバンクweb動画「3年B組 スマ八先生」シリーズでこの台詞を用いてものまねしてたことからも、若い世代にも知られている感じがいたします!

てことで、最後の最後にやっと現役のキーワードが登場いたしました〜。

轟

ビデオボーイ1999年9月号掲載記事を改訂!

館理人
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