日活ロマンポルノ復刻コラム『魔性の香り』池田敏春×石井隆×天地真理の破壊力

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Photo by Galina N on Unsplash
館理人
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こちらの映画レビューは、日活ロマンポルノのタイトルを紹介していく男性誌での連載コラム記事の復刻です。

館理人
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その前にロマンポルノ解説を少々。

館理人
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ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。

詳しくはこちらで紹介しています。

館理人
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前置き以上!

あ、コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。

データ

監督:池田敏春
脚本:石井隆
出演:天地真理、ジョニー大倉、風祭ゆき、高橋長英、魁三太郎、斎藤洋介、伊藤幸子、鶴田忍、村尾幸三、飯島大介、鰐渕晴子(友情出演)、青木義朗(特別出演)

衝撃の真里ちゃん!

(轟夕起夫)

 天と地の真理とはまた、すごいネーミングです。

館理人
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主演の天地真理さんのことですね。

「女はどこまでいってもミステリィ」って、いきなり、ナニ書き出してんダヨとお思いでしょうが、ある雑誌で、「おしゃれ有名人が選ぶ今年のCD&レコード」なんて企画をやっていたんですね。

館理人
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このコラムが書かれたのは2003年。まだレコードが普通にあった時代なんです。レコード…または「ヴァイナル」。今、また人気ですよね。

 で、そこでサトエリこと、佐藤江梨子もマイベスト10を発表していたんですよ。ンで、何と彼女の第6位にチャートインしたのは、前衛ジャズの極致ともいえる「阿部薫」のセッション盤!

館理人
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29歳でこの世を去った阿部薫さん。フリージャズのアルトサックスプレーヤーです。

館理人
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佐藤江梨子さんがマイベストを選んだ頃ってのは、『キューティーハニー』(2004年)に主演したあたりですかね。監督は庵野秀明さん。抜群のプロポーションを生かしたカッコよさで話題となった映画でした!

その後も女優業は順調、近作では草彅剛主演作『ミッドナイトスワン』(2020年9月25日公開)に出演しています!

 これにはかつて、天地真理が、にっかつエロス大作『魔性の香り』に主演したときぐらいの衝撃を感じてしまいましたわ!

館理人
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「衝撃」だけで強引に繋げてますね、もちろんサトエリ関連事項は本作に関係なしです一応。

 天地真理といえば、 白雪姫の愛称で「水色の恋」「ひとりじゃないの」「恋する夏の日」などのヒット曲を飛ばした1970年代のスーパーアイドル。

 その人気がどれだけスゴかったか、当時のTV番組名を並べてみればわかるだろう。「真理ちゃんとデート」「となりの真理ちゃん」「とびだせ真理ちゃん」「アタック真理ちゃん」「はばたけ真理ちゃん」……って、もうウルサイわい!

館理人
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それはもう、すっごいアイドルでしたので「真理ちゃん」てだけでビジネスが成立してました、実際。

ディズニーのプリンセスのグッズみたいに、真里ちゃんグッズが文具から子供用自転車なんかに至るまで、あれこれ売れまくっていました!

館理人
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そう考えるとこれ、ディズニーのプリンセスがロマンポルノに主演したくらいの破壊力があったわけです、たぶん。

『魔性の香り』は、1985年の正月映画で、監督は池田敏春、脚本は石井隆という、あの日活ロマンポルノの傑作『天使のはらわた 赤い陰画』(1981年)の名コンビ作。

 彼女の役は入水自殺を試みたところ、男(ジョニー大倉)に救われ、その家に棲みついてしまうヒロイン。やがて謎めいた過去が明らかに。

「夫の異常な嫉妬に疲れ果てて身投げしたの」

 だがこの逸品が、素晴らしい映像テクとともに醸し出してゆく答えは、一言で記せばこれだ。

「女はどこまでいってもミステリィ」

 さてのちに、天地真理本人は離婚したり、24キロのダイエットに成功したり、45歳で『東京モガ』というヘアヌード写真集を出したりと、ほとんど“迷宮入り”してしまうのですが、デビュー時に取材したとき、現在の攻めの姿勢は予想だに出来なかったサトエリもまた「女はどこまでいってもミステリィ」を体現しており、共に「幸多かれ!」とひとり祈って、筆を置くとしよう。

館理人
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最後までサトエリとの関係性が見えずの謎コラムでした…

轟

ビデオボーイ2003年2月号掲載記事を改訂!

館理人
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