こちらの映画レビューは、日活ロマンポルノのタイトルを紹介していく男性誌での連載コラム記事の復刻です。
その前にロマンポルノ解説を少々。
ロマンポルノは、R-18の映画で日活のレーベル。アダルトビデオとは別くくりの、年齢制限のある一般邦画として分類される映画です。
詳しくはこちらで紹介しています。
前置き以上!
あ、コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。
ということで復刻レビューにて『後から前から』のご紹介を! 畑中葉子の主演作です。
畑中葉子さん、2019年5月に日本テレビ系バラエティ番組「有吉反省会」に出演した際も、『後から前から』の話題で盛り上げていました。このスター性がキュート。
日活(当時は“にっかつ”)ロマンポルノ『後から前から』は、ヒット曲が先にあって、同タイトルの映画が後に作られました。話題性抜群! ロマンポルノではトップ級のメジャータイトルです。
で、この映画の過去レビュー(by轟夕起夫)を掘り起こしてみれば、謎の独り言風。ならばと、語ってる人っぽいビジュアルを用意いたしました!
ロマニストAさん!
ども!
データ
監督:小原宏裕
主演:畑中葉子、香川ますみ、潤億由紀、岸田麻里、江崎和代、吉川遊士、風祭ゆき、ほか
つまりは畑中葉子の映画、ということに…
(轟夕起夫)
ベストセラー本「声に出して読みたい日本語」はパート3まで出たんだよね。
レビュー、始まっております。どうぞおつきあいを。
…て、この映画に何の関係が?
美しい文章を声に出して味わいましょう、という意図の本です。朗読は教育にもいい!と、子ども版も出ましたし、リハビリにも利用されている齋藤孝・著の立派な本ですが…
「声に出して歌いたい日本語」ってことなら、やっぱりあの曲は外せないと思うんだ! 畑中葉子の「後から前から」。
歌はそもそも声に出すものですが? 本を引き合いに出す必要なんか…
じゃあ、消えます?
続けてください。
歌いだしが「♪うしろから前からァ、ど〜ォぞォ〜」ってヤツ。畑中葉子がすっごいセクシーボイスでね。それで、「♪いつでもォ抱きしめてェいいのォ」って続く。
このお色気歌謡、フツーにテレビで流れてました。コンプラの時代に振り返ればちょっと不思議です。
もともとは彼女、平尾昌晃歌謡教室の生徒だったんだよね。高校を卒業した1978年、その平尾とのデュエット曲「カナダからの手紙」が大ヒットし、彼女の激動の芸能生活が始まる。
二人はほかにも「エーゲ海の旅」「サンフランシスコ行き」「ヨーロッパでさようなら」なんてワールドワイドな曲ばかり歌った末に、残念ながらコンビを解消。
ソロになった彼女は結婚&離婚を経て、そしてまさかのロマンポルノ出演へ! 作品は1980年の『愛の白昼夢』なんだけど、このチャレンジの衝撃的だったこと! だってそれまではわりと清純派のイメージだったからさ。
で、まずはその劇中挿入歌が「後から前から」だった。当然、歌とともに映画も大ヒット。
『愛の白昼夢』は小原宏裕監督作、共演女優は風祭ゆき。
1981年といえば彼女は、『モア・セクシー 獣のようにもう一度』『セクシーぷりん 癖になりそう』という素晴らしいタイトルのロマンポルノにも出てる。
『モア・ セクシー〜』『セクシーぷりん〜』はいずれも加藤彰監督作です。
畑中葉子本人は再婚後、芸能活動を再開。2014年に「後から前からBOX ソロデビュー35th Anniversary Special」を発売すると、ディスクユニオン週間1位を獲得した。
人気!
そういえば畑中葉子には「もっと動いて」という名曲もあるぞ。そっちも声に出して歌いたいね。「♪だからもっと動いてぇ」ってやつ。「♪もっともっと もっともっとォ〜」
やっぱもう消えて…
では、さらば!
2007年にリリースされた「GOLDEN☆BEST」には、「後ろから前から」「もっと動いて」ほか、「カナダからの手紙」「エーゲ海の旅」「サンフランシスコ行き」「ヨーロッパでさようなら」などなどパックされてます!
ビデオボーイ2002年11月号掲載記事を改訂!
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