監督はジョン・ウォーターズ。出演はトレイシー・ウルマン、ジョニー・ノックスヴィル、セルマ・ブレア、他。
ジャンルで言うならコメディとは別枠「くだらない」!(笑)な映画のご紹介!
くだらなすぎて、動画を探すのが難しいこともあるかもですが、映画でこんなんありか〜って楽しくなります。レビューをどうぞ!
爽快なまでにくだらない。果てしのない乱痴気騒ぎ!
おカタい主婦シルビア(トレイシー・ウルマン)は、豊胸手術で超巨乳ストリッパーになった娘(セルマ・ブレア)のことを苦々しく思う日々。
ところが車道で頭をぶつけた途端、シルビアは突如淫乱に。街では“セックス革命”が進行中!
トイレのドアに「WRITTEN AND DERECTED BY JOHN WATERS(“男性便所の水”の意味)」とクレジットするなど洒落っ気も満載。
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ビックリした。“顔射”をかまされちまったのだ。いったい誰に? 映画にだ! ハイ、ここまで読んで、「よく分かんないけど気になるなあ」と思った特異な方、今すぐこの『ア ダーティ シェイム』を観ていただきたい。
悪趣味(バッド・テイスト)映画の帝王、ジョン・ウォーターズがいろいろ“おもてなし”してくれますヨ。
「お下劣人間世界一」の称号を奇人変人たちが競い合う、あの『ピンク・フラミンゴ』の監督として知られ、2007年にリメイクされた『ヘアスプレー』も、オリジナルは彼のもの。リメイク版では、露出狂の役でカメオ出演していた。
登場人物たちが一番下品な人間の座を競う(笑)、『ピンクフラミンゴ』
ジョン・ウォーターズ監督作『ヘアスプレー』(1988年)は、ミュージカル・コメディ。
これを原作として、ブロードウェイでミュージカル劇として公演されました。
そのミュージカル劇を映画化したのが、こちら。ジョン・トラボルタが女性に扮したリメイク版『ヘアスプレー』(2007年)。監督はアダム・シャンクマン。
自らの故郷であるアメリカ東海岸ボルティモアを舞台に、謎のセックス教団と良識派との“街を二分する闘い”を描いた『ア ダーティ シェイム』。
2004年の変態映画だが、日本では劇場未公開のまま、DVDスルーになった。
「セックスしまくれ!」と煽る教祖役は、『ジャッカス・ザ・ムービー』のジョニー・ノックスヴィル。
「ジャッカス」は、2000年から2002年にMTVで放送されたテレビ番組で、イタズラレベルのドッキリ的なバラエティです。
これを映画化したのが、『ジャッカス・ザ・ムービー』。おバカ炸裂です。
とにかく爽快なまでにくだらないお話で、果てしのない乱痴気騒ぎが続くのだが、ポルノではなく陽気で能天気な「アメリカン・コメディの伝統芸」で勝負しているところがミソ。
そして『ピンク・フラミンゴ』のトレーラー一家を筆頭に、ウォーターズは多様な形のファミリーに光を当てる、「裏アメリカを代表する」映画作家でもある。還暦を越えても衰えぬバイタリティ。
あっと驚く教祖の昇天シーン。さあ、映画に“顔射”される気分を味わってみてはいかが?
週刊SPA!2008年6月24日号掲載記事を改訂!