解る!おすすめレトロマン『花芯の刺青 熟れた壷』

女子ファンじわじわ増加中で絶賛注目のレトロなロマン、日活ロマンポルノ。理由はこちら。

轟夕起夫の復刻コラムで、おすすめタイトルをご紹介。

コラム執筆当時、日活ロマンポルノの製作終了から既に10年が経っていました。執筆からさらに約20年経った今読めば、むむっ!なんと見えてくる昭和から令和に至るカルチャー史!

コンプライアンス意識皆無時代のコラムゆえ、所々のバカすぎる文面には要注意でお願いします。

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キェシロフスキ・コレクション開催中につき、緊急紹介!

Photo by Brandon Hoogenboom on Unsplash

 日本の、そして日活ロマンポルノの“キェシロフスキ”といえば小沼勝だ。

映画監督を並べてますね。

 なぬ!? Who is キェシロフスキ?

 ほら、『デカローグ』『ふたりのベロニカ』『トリコロール』3部作などで知られるポーランド生まれの映画作家、1996年に54才の若さで早逝したクシシュトフ・キェシロフスキのことですよ。
「偶然と必然と運命」とを天秤にかけ、ときに政治的寓話も盛り込み、力ワザでドラマチックにストーリーを転がしてみせた(でもトンデモ系ぎりぎりの)語り部の才人!

『デカローグ』は元はポーランドのテレビシリーズ。話題を呼び、のちに世界で劇場公開されました。

『トリコロール』3部作とは、その名の通りフランス国旗の青(自由)白(平等)赤(友愛)がモチーフです。

 まあ、「SM描写のない小沼勝」がキェシロフスキで、「政治的寓話のないキェシロフスキ」が小沼勝といえるか。

 ただ、どちらも“視線劇の官能”を撮らせたらピカイチ。たとえばキェシロフスキには『愛に関する短いフィルム』があり、小沼にはその極致と呼ばれる傑作『花芯の刺青 熟れた壷』がある。

『愛に関する短いフィルム』は、『デカローグ』の第6話が元になってます。が、本当にいいんでしょうか、この2人を比較して……。

 谷ナオミ扮するヒロインと、かつて自分を犯した歌舞伎役者の息子(中丸信、現・中丸新将)との運命の出会い。「これを許さにゃあ、キェシロフスキも許されまい」てな偶然の出会いなのだが、嫉妬の炎を燃やしつつナオミが、中二階からセックスを覗き見し、自らを慰める場面のパースペクティヴな光景の素晴らしさよ! 彫師(蟹江敬三)との刺青シーンの凄さも含め、本作はほとんどアートフィルムの域に達している。

悪役系が多かった蟹江敬三さんは水谷豊さん主演のテレビドラマ「熱中時代」の出演でイメチェン、以降人気バイプレーヤーとして数々のドラマや映画に出演しました。

 そんな小沼勝の新作は『女はバス停で服を着替えた』。かつて不義の関係にあった男(遠藤憲一)と女(戸田菜穂)が、「偶然と必然と運命」の力ワザで北海道でサルサを踊る(笑)。やっ、やはりこの監督は、日本のキェシロフスキだ!

 ところで『熟れた壷』の音楽は樋口康雄。再評価著しい名曲「I LOVE YOU」で知られるピコである。ロマンポルノは『エロスは甘き香り』ほか何本か担当しているが、ここでのトゥーマッチな和楽テイストは、ちょっと笑えマス。

作曲家、樋口康雄さんの愛称がピコ。

音楽提供は、映画やドラマ、CMなど多方面。アニメ『小公女セーラ』や『機動新世紀ガンダムX』の音楽も手がけてます。

作品データ ●監督:小沼勝●出演:谷ナオミ、北川たか子、花柳幼舟、他●1976年

ビデオボーイ2003年5月号掲載コラムより!

『花芯の刺青 熟れた壷』は、

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また、日活ロマンポルノ作品は、下記の動画配信サービスで配信されています。(2020年1月現在。視聴には各サービスの登録が必要です。サービスによって観られる作品に違いがあります)

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