生産活動に疲れた人へのおすすめ映画です。復刻レビューのご紹介!
中年ブタ野郎は『イージー・ライダー』先輩の夢を見る(パクリ元・青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない)
男なら、一度くらいはハーレーダビッドソンに憧れたことがあるだろう。そのキッカケの多くは、『イージー・ライダー』という映画の影響ではないか。
“武骨な鉄馬”に跨がり、腕時計を捨て、爆音と共に旅立っていった主人公たち。ハーレーは、ワイルドに風を切って走る若者の“自由の象徴”でもあった。
『イージー・ライダー』についてはこちらのレビューをどうぞ!
あれから37年後。人生に行き詰った中年男4人組が、ケータイ電話を捨て、愛車ハーレーに乗って旅に出た!
この愛すべきダメオヤジたちの大陸横断「ドタバタ」ロードムービー、本国アメリカでは昨年公開されるやヒットを飛ばし、並みいる大作を押さえ、2007年全米興行収入トップ10入りも果たしたのだった。
監督はウォルト・ベッカー。
人生の輝きを取り戻すため、久々にハーレーに跨がった4人組に、ジョン・トラヴォルタ、ティム・アレン、マーティン・ローレンス、ウィリアム・H・メイシーといった芸達者が揃ったのもポイントだが、アメリカの観客も“中年ダメジン”たちの奮闘ぶりに慰められるところが大いにあったのだろう。
モデルの妻に逃げられ自己破産したウディ、メタボな歯科医のダグ、恐妻家の配管工ボビー、恋を夢見るパソコンオタクのダドリーの中年男4人組が、愛車のハーレーでアメリカ横断の旅に出るロードムービーです。
4人のチーム名は「WILD HOGS」。ちなみに「HOG」には「大型バイク」のほかに「豚」という意味も!
行く先々でバカばかりしてしまう4人組の、その「バカをすることの自由」さえ、ある種の憧れをもって迎えられたのだ。
公開時レビューではないのでチラっと書いてしまうが、「ここぞ」という場面で、ピーター・フォンダがハーレーに乗って登場する。もちろん、『イージー・ライダー』の名キャラの“その後”のような役柄で、名ゼリフを吐く!
ピーター・フォンダは『イージー・ライダー』の主演!
本作を観たあとは、免許のない筆者も、“心の倉庫”からハーレーを引っ張り出し、思わず“空想オン・ザ・ロード”してしまった。
週刊SPA!2008年7月8日号掲載記事を改訂!