読む映画リバイバル『ゲゲゲの鬼太郎』

東映戦隊ヒーローものを彷彿とさせる、記念すべき初の実写版『鬼太郎』

(2007年8月14・21日号より)

 1922年3月8日生まれ。稀代の漫画家、水木しげるは現在、85才。今年はウエンツ瑛士主演で『ゲゲゲの鬼太郎』が映画化され、通算5度目のアニメ版も放映中。相も変わらぬ人気ぶりだが、8月は会長を務める“世界妖怪会議”を筆頭に妖怪関連のイベントが多数。しかも80年代のレア作『鬼太郎』テレビ実写版までDVD化され、こりゃあ“水木しげる強化月間”って感じだ。

 さてそのテレビ実写版、鬼太郎役は六浦誠(当時中学2年。すでに芸能界を引退)。パーマを失敗したような髪形からしてヤバイが、中身のほうも衝撃映像が満載だった!

 都営新宿線に乗る鬼太郎。人形の目玉親父(声はおなじみ、田の中勇)が車に轢かれてぺっしゃんこに。砂かけ婆(由利徹)と子泣き爺(赤星昇一郎)は花札に興じ、ぬらりひょん(夏樹陽子)はボンテージ姿で炎を噴く。

 あの竹中直人(=ねずみ男)があまり目立たないほど、それぞれのキャラが暴走しまくり。演出を担当したのは『宇宙刑事ギャバン』で知られる小林義明。いちいち闘いの場が、東映戦隊ヒーローもののロケ地“採石場”になるのもご愛嬌だ。

 かような実写化を許した原作者は、さすが人間がデカイ。自ら“霊界郵便配達夫”として出演、残された右腕で自転車に乗って、飄々と現れる。彼がなぜ左腕を失ったのか、知らない方は8月12日に放映されるNHKドラマ『鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争』(香川照之主演、水木さんもインタビュー場面で登場)にチャンネルを。そう、8月はやはり“水木しげる強化月間”なのである。

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「月曜ドラマランド」(CX系)の100回記念特別企画第1弾として作られた実写版。『ゲゲゲの鬼太郎』は、ウエンツ瑛士主演作を含めて計3回実写化されてるが、その1回目にあたるのが本作。少女から妖怪退治を依頼された鬼太郎が、女ぬらりひょんや吸血鬼たちに立ち向かう。

[週刊SPA!掲載]
●演出:小林義明●出演:六浦誠、竹中直人、他●1985年●日本