読む映画リバイバル『パンドラの匣』

実に眼福! 色香を無意識に競っている(!?)仲里依紗と川上未映子の演技に首ったけ

(2010年8月10日号より)

 仲里依紗vs.川上未映子。こんなナイスなカードの対決が、映画の中で行われていたのをご存知か。タイトルは『パンドラの匣』。ちょうど昨年、生誕百年を迎えた太宰治の小説が原作だ。戦後すぐ、山中の結核療養所が舞台になっているのだが、これが何ともノホホンと奇妙に明るいトーンの物語で、太宰文学を語る上では異色の作とされている。 “読む映画リバイバル『パンドラの匣』” の続きを読む

読む映画リバイバル『妄想少女オタク系』

恋をした相手が腐女子だったら……? 萌えながら楽しむラブコメの新しいカタチ

(2008年4月22日号より)

 こういう青春ドラマの主人公が登場しても、何らフシギではない時代である。すなわち、“攻め”の反対語とは何か? と質問されて、本作のヒロインは平然とこう答えるのだ。「“受け”でしょ」と。“守り”ではなくて“受け”。BL(ボーイズラブ)において、 “読む映画リバイバル『妄想少女オタク系』” の続きを読む

読む映画リバイバル『キッズ・リターン』

(1996年10月下旬号より)

 エドワード・ヤン監督待望の新作『麻蔣』が、『カップルズ』というタイトルで公開されるという。さまざまな関係の二人組が物語を進行していくことからこのタイトルがつけられたそうだが、ならば我らが北野武監督の『キッズ・リターン』もまた、“カップルズ”の織りなす映画として眺めることが可能だろう。 “読む映画リバイバル『キッズ・リターン』” の続きを読む

読む映画リバイバル『あの娘が海辺で踊ってる』

ダンスはうまく踊れない

(2013年1月下旬号より)

 「処女作」という言葉には、原語を直訳した適当さの中に、女性の性への“男性目線のトンチ”が含まれているようでいとおかし、なのだが、さらにトンチを利かせて「処女作」を劇場にかけてみせた例があった。 “読む映画リバイバル『あの娘が海辺で踊ってる』” の続きを読む

読む映画リバイバル『岸和田少年愚連隊』

(1996年5月下旬号より)

映画館の、決して多くはない観客(なぜなのだ!)であった女子高生たちは、幕が降りると「面白かったねェー。よく分かんなかったケド」とのたまった。

上等じゃねえか――。 “読む映画リバイバル『岸和田少年愚連隊』” の続きを読む

読む映画リバイバル『SR サイタマノラッパー』

世界的なラッパーを夢見るニート、空回りの末に見つけた自分だけのライム

(2010年6月1日号より)

 製作費はまったくもって低予算だが、6月末の公開映画のなかで、ファンの期待値がめちゃくちゃ上がっている新作がある。タイトルは『SR サイタマノラッパー2〜女子ラッパー☆傷だらけのライム〜』。理由は記すまでもないだろう。その前作にあたる『SR サイタマノラッパー』が、あまりに素晴らしい青春ヒップホップ映画だったからにほかならない。 “読む映画リバイバル『SR サイタマノラッパー』” の続きを読む