読む映画リバイバル〈「旅の夜風」「りんごの唄」そしてグループサウンズ〜松竹歌謡映画の系譜〉

(1995年10月下旬号より)

 主題歌『旅の夜風』が大ヒットした「愛染かつら」(38)、歌う大スター・李香蘭主演の「蘇州の夜」(40)、『りんごの唄』とともに戦後の解放感を綴った「そよかぜ」(45)、美空ひばりが “読む映画リバイバル〈「旅の夜風」「りんごの唄」そしてグループサウンズ〜松竹歌謡映画の系譜〉” の続きを読む

読む映画リバイバル〈スターが監督になるとき〉

   もはや当たり前となった「スター(&名優)の監督進出」。本稿ではそれを切り開いた先人たちの足跡から、今も使えそうな“方法論”を(独断的に)拾ってみたいと思う。

黒澤明のアドバイスを受けた監督・三船敏郎

  で、最初に記すべきはこれだ。【女優業の妻を主役にしろ!】。それは夫婦にして、俳優同士ならではの美しき結晶。オードリー・ヘプバーンで「緑の館」(59)を作った “読む映画リバイバル〈スターが監督になるとき〉” の続きを読む

読む映画リバイバル〈映画は天使に恋をする。〉

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(1998年7月上旬号より)

中間者であった天使の起源

 個にして多数、現れては消える使者、可視にして不可視、伝達内容と伝達活動を同時につくり、精神にして肉体、精神的にして物質的、男女両性的にして性を持たない、 “読む映画リバイバル〈映画は天使に恋をする。〉” の続きを読む

読む映画リバイバル『海街diary』〈四姉妹ものの系譜〉

是枝作品と向田テイスト

(2015年6月上旬号より)

  日本映画には昔から、“姉妹もの”というジャンルがあって、なかでも四姉妹ものは、最も華やかでポピュラーだ。キャラの違う4通りの女性の生き方を描け、その時代を代表する女優たちが並び立つ、スター映画にもなっている。 “読む映画リバイバル『海街diary』〈四姉妹ものの系譜〉” の続きを読む

読む映画リバイバル〈私の映画批評の姿勢〉付き合ってるのに片思い

〈私の映画批評の姿勢〉付き合ってるのに片思い

(2011年4月下旬号より)

 他誌ではあるが、『DVD&ブルーレイでーた』で「三つ数えろ!」という企画ページを担当している。もう四年以上続く連載だ。登場していただくのは、映画監督の方々。何かひとつのテーマを選んでもらい、それに沿って、三本のフェイバリット・ムービーについて語っていただくのである。 “読む映画リバイバル〈私の映画批評の姿勢〉付き合ってるのに片思い” の続きを読む

読む映画リバイバル〈ジャン=リュック・ゴダール〉

ゴダール映画の再上映や評価は延々に続きそうだ。でも、「正直いって、わかりにくい」&難しいことは語り尽くされている。ってなわけで不思議な“ゴダール”映画をより面白く観るために、身近に感じるために――

(1999年10月号より)

ゴダール・リフレクション。それは「イメージ」の乱反射!

「ゴダールが好き!」と言うことは簡単だが、どこがどう好き、と説明するのは、本当に難しい。別に、あの頭の禿げあがった風体のあがらない男そのものにメチャクチャ魅かれているわけではないはずだ。 “読む映画リバイバル〈ジャン=リュック・ゴダール〉” の続きを読む

読む映画リバイバル〈北野武映画/沈黙に、耳を傾けよ〉『アウトレイジ ビヨンド』

音がつぶかり高まっていく。その昂進の果てに訪れる「アウトレイジ ビヨンド」の“喧噪的沈黙”。北野武映画のディテールを振り返り、そこに静寂への意志を読み取る

(2012年10月下旬号より)

原形質の映画

 ちょっと特殊な体験をしたことがある。「あの夏、いちばん静かな海。」の公開前、北野武監督の取材用に試写が行われたのだが、映画自体はほぼ完成していたものの、そこで見せてもらえたバージョンには久石譲氏の音楽が入っていなかったのだ。 “読む映画リバイバル〈北野武映画/沈黙に、耳を傾けよ〉『アウトレイジ ビヨンド』” の続きを読む

読む映画リバイバル〈日活映画を彩ってきた女優=ヒロインたち〉

(2012年10月上旬号より)

 50年代後半、石原裕次郎、小林旭らの活躍を契機に、日活は「男のアクション」の王国と化したが、では一方で、女優陣は単に、男たちの“彩り”に過ぎなかったのだろうか。 “読む映画リバイバル〈日活映画を彩ってきた女優=ヒロインたち〉” の続きを読む

読む映画リバイバル〈女優とヌードの誕生〉帰山教正の論考

女優とヌードの誕生

(2013年10月下旬号より)

 かつて、吾妻光(てる)という女優がいた。1898年生まれ、1980年に逝去。“吾妻光子”名義でも活動し、夫は作家の大佛次郎。彼女は1920年、映画「幻影の女」において、画家とつきあうも相手がプラトニック過ぎて別の男に靡(なび)く娘と、その捨てられた画家が孤島で幻視するヒロインの二役を演じた。大島ロケの海岸では「ほとんど全裸に近い姿態で登場」したことで知られ、日本初のヌードシーンを撮影した女優とも言われている。 “読む映画リバイバル〈女優とヌードの誕生〉帰山教正の論考” の続きを読む

読む映画リバイバル〈日活ロマンポルノ論〉人生の愉しみは日活ロマンポルノ『白い指の戯れ』にあり

人生の愉しみは日活ロマンポルノ『白い指の戯れ』にあり

(2012年4月号より)

 この世には2種類の人間がいる。すなわち日活ロマンポルノを観たことがある者と、そうでない者と。どちらが“人生の愉しみ”を知っているのかといえば、「そりゃあ述べるまでもないでショ!」と、ここは大いにアジっておこう。

 にしてもなぜ今、また、日活ロマンポルノなのか。 “読む映画リバイバル〈日活ロマンポルノ論〉人生の愉しみは日活ロマンポルノ『白い指の戯れ』にあり” の続きを読む