読む映画リバイバイル『宇宙人ポール』

轟夕起夫の子どもの頃を呼び覚ます『宇宙人ポール』

(2011年12月号より)

 わりと多くの人が目撃しているものだと思うが、子供の頃、UFO(未確認飛行物体)を見たことがある。所属していた地元のサッカークラブの試合中に。突如、上空を漂うオレンジ色の2つの物体に目を奪われてしまったのだ。その物体は異様に不規則な飛び方をすると、パっと消滅した。で、俺だけではなく、相手の小学生チームの選手の中にもひとり、注目してたヤツがいて、互いに足を止め、一瞬だけども顔を見合わせて「さっきのって……UFOだったよ、な?」とアイコンタクトしたのを、今もよく覚えている。 “読む映画リバイバイル『宇宙人ポール』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ラブリーボーン』

殺された少女の「無念と後悔と怒り」に同化し、ピージャクのイマジネーションも奔放に暴れ回る

(2010年7月13日発売号より)

 ピージャクこと、ピーター・ジャクソン監督の久々の新作ということもあって、期待が大きかったのだろう。『ラブリーボーン』は公開時、賛否が真っ二つに分かれた映画だった。 “読む映画リバイバル『ラブリーボーン』” の続きを読む

読む映画リバイバル『狩人の夜』

映画史に残る稀有な悪漢ハリー・パウエル。大金を求めて標的を執拗に追うその姿が圧巻

(2009年8月18日号より)

 最近、映画を形作る重要な要素のひとつ、とんでもなく魅力的な悪漢と出会えていない気がする。昨年は、ざっと挙げても『ダークナイト』のジョーカー、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の狂信的な石油王と宣教師、『ノーカントリー』の家畜用スタンガンを持ち歩く殺し屋など、キャラの立った悪漢どもが大いにスクリーンを賑わせていたわけだが。まあ、これからの公開作に期待しつつ、ここでは映画史に残る特別な悪漢について触れてみたい。 “読む映画リバイバル『狩人の夜』” の続きを読む