読む映画リバイバイル『宇宙人ポール』

轟夕起夫の子どもの頃を呼び覚ます『宇宙人ポール』

(2011年12月号より)

 わりと多くの人が目撃しているものだと思うが、子供の頃、UFO(未確認飛行物体)を見たことがある。所属していた地元のサッカークラブの試合中に。突如、上空を漂うオレンジ色の2つの物体に目を奪われてしまったのだ。その物体は異様に不規則な飛び方をすると、パっと消滅した。で、俺だけではなく、相手の小学生チームの選手の中にもひとり、注目してたヤツがいて、互いに足を止め、一瞬だけども顔を見合わせて「さっきのって……UFOだったよ、な?」とアイコンタクトしたのを、今もよく覚えている。 “読む映画リバイバイル『宇宙人ポール』” の続きを読む

読む映画リバイバル『スカイラブ』

アマルコルドな、人生のスケッチ

(2013年4月下旬号より)

 スカイラブ。漢字で書けば〝空愛〟となるのか。何だか恋空みたいだが、いやいや、このラブはラボラトリーの略、つまり〝空の実験室〟。アメリカ初の宇宙ステーションの名前である。73年に打ち上げられ、79年、大気圏に再突入。これをタイトルに選んだのは監督ジュリー・デルピーで、女優業と平行して近年、「パリ、恋人たちの2日間」(07)、 「血の伯爵夫人」(09) とプレイングマネージャーとしても活躍。監督3作目となったのが「スカイラブ」なのだ。 “読む映画リバイバル『スカイラブ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『キンキーブーツ』

脚と靴による官能イメージ、痛快なまでの人生逆転劇が“フィット”したドタバタ劇

(2007年2月20日号発売)

 脚と靴との関係は、どこかエロティックだ。つまり、凸と凹との遭遇をイメージさせるがゆえに。あのシンデレラの物語だって、性的隠喩が含まれているのは明白だろう。

 で、直訳すれば“倒錯的な、変態ブーツ”なんてタイトルを持つこの『キンキーブーツ』。隠喩どころかダイレクトに、“脚と靴の性的イメージ”を活用した映画になっているわけだが、 “読む映画リバイバル『キンキーブーツ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ディディエ』

フランス人の好きなサッカー、犬、シャバを組み合わせた映画

(1998年5月上旬号より)

 タイトルの“ディディエ”とは、ペットのラブラドール犬に付けられた名前である。

 だがそれは、途中から人間の呼び名になる。なぜか? その犬が突如、人間の姿に変わってしまうからだ。不条理? そう、まさしくカフカの『変身』のごとく。 “読む映画リバイバル『ディディエ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『デート・ウィズ・ドリュー』

ドリューLOVE!な男が悪戦苦闘。“何も持たざる者”のサクセス物語

(2007年6月19日号より)

 あの女優ドリュー・バリモアに無謀にもデートを挑んだ男のドキュメント映画。昨年末の公開時、けっこう話題になったので“結果”まで知っている方も多かろう。 “読む映画リバイバル『デート・ウィズ・ドリュー』” の続きを読む

読む映画リバイバル『WILD HOGS 団塊ボーイズ』

人生に行き詰まった中年男は『イージー・ライダー』の夢を見るか?

(2008年7月8日号より)

 男なら、一度くらいはハーレーダビッドソンに憧れたことがあるだろう。そのキッカケの多くは、『イージー・ライダー』という映画の影響ではないか。“武骨な鉄馬”に跨がり、腕時計を捨て、爆音と共に旅立っていった主人公たち。ハーレーは、ワイルドに風を切って走る若者の“自由の象徴”でもあった。

 あれから37年後。人生に行き詰った中年男4人組が、 “読む映画リバイバル『WILD HOGS 団塊ボーイズ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』

シビアな人種問題を心温まるタッチで描いたSFヒューマンドラマの佳作

(2008年1月29 日号より)

 昨年の12月、アメリカ映像博物館の主催で、監督ジョン・セイルズと名優ダニー・グローヴァーを称える祝典が開かれたらしい。そうかぁ、元気だったか、ジョン・セイルズ! ダニー・グローヴァーとは新作『ハニードリッパー(原題)』も完成させているそうで、まだまだ現役なのが嬉しいではないか。 “読む映画リバイバル『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ツイてない男』

笑いあり、首チョンパありの異色未公開作。ホラーコメディというよりホラーコントか?

(2008年11月4日号より)

 スティーブン・ドーフという男がいる。とまあ、何もこんなにかしこまって紹介する必要もないのだが、彼、最近「あの人は今!?」状態に陥っていないか。 “読む映画リバイバル『ツイてない男』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ファンボーイズ』

『スター・ウォーズ』ファンによる、『スター・ウォーズ』ファンのための青春コメディ。新作を心待ちにした“あの熱狂”が蘇る!

(2010年5月10日号より)

  熱狂する対象が何であれ、ファンの放つエネルギーってやつは本当にスゴイ。時には思いがカラ回りしてしまう場合もあるが、でもやっぱり夢中になれるものがあったほうが、人生は楽しいに決まってる。 “読む映画リバイバル『ファンボーイズ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』

なぜ、私はこの映画が好きなのか?

(2012年9月号より)

 映画を観たあとはひとしきり、こんなことを考える。「なぜ、自分はその作品が好きになったのか?」と。 “読む映画リバイバル『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』” の続きを読む