読む映画リバイバイル『インフェルノ』

アルジェントの「怖がらせるためには何でもあり」演出満載の支離滅裂ホラー

(2007年10月2日号より)

 絶妙のタイミングでの初DVD化である。イタリアン・ホラーの鬼才にして重鎮ダリオ・アルジェントが’80年に発表した『インフェルノ』。“魔女三部作”の第2弾に当たり、1作目はあの『サスペリア』(’77年)。完結編はお待ちかね、今年、時を経て登場の『Mother of Tears』(娘のアーシア・アルジェント主演!)。本国では来たる10月31日に公開、先のトロント国際映画祭にてプレミア上映された! “読む映画リバイバイル『インフェルノ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『テキサス・チェーンソー ビギニング』

殺人鬼レザーフェイスよりも強烈! リー・アーメイの軍曹ぶりは健在だ

(2007年4月3日発売号より)

 初めてトビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』(’74年)と出会ったときのことは忘れられない。’80年代初頭、渋谷の雑居ビルの一室の有料ビデオ上映(輸入版)で観たのだが、秘密集会のごとき雰囲気と作品の異様さが合わさり、したたかノックアウトされたものだった。 “読む映画リバイバル『テキサス・チェーンソー ビギニング』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ヒルズ・ハブ・アイズ』

オリジナル同様に“封印”されかけた傑作ホラー。日本でこそ評価されるべき

(2008年5月13日号より)

  すでに承知のことかもしれないが、日本では一時“封印作品”になりかけた映画である。登場する人食いミュータントが、アメリカ政府による“核実験の被爆者”との設定だったため、「もしかしてタブーに触れているのでは?」と映画会社が自粛的にオクラ入りさせていたのだ。 “読む映画リバイバル『ヒルズ・ハブ・アイズ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『狩人の夜』

映画史に残る稀有な悪漢ハリー・パウエル。大金を求めて標的を執拗に追うその姿が圧巻

(2009年8月18日号より)

 最近、映画を形作る重要な要素のひとつ、とんでもなく魅力的な悪漢と出会えていない気がする。昨年は、ざっと挙げても『ダークナイト』のジョーカー、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の狂信的な石油王と宣教師、『ノーカントリー』の家畜用スタンガンを持ち歩く殺し屋など、キャラの立った悪漢どもが大いにスクリーンを賑わせていたわけだが。まあ、これからの公開作に期待しつつ、ここでは映画史に残る特別な悪漢について触れてみたい。 “読む映画リバイバル『狩人の夜』” の続きを読む

読む映画リバイバル『血を吸うカメラ』

“覗き魔”は主人公ではなく、我々だ

(2010年4月13日号より)

 タイトルから、一体どんな映画を想像するだろうか。『血を吸うカメラ』である。かなりB級な、安いムードを醸し出しちゃっているが、当然これは邦題で、原題は『PEEPING TOM』という。ピーピング・トム。つまり、覗き魔、窃視症。が、こっちはこっちでどうも内容と合致していない気もして、筆者は邦題のほうが好きだ。 “読む映画リバイバル『血を吸うカメラ』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ミスト』

迫り来るモンスターよりも残忍で、かつ怖いのは、不信感に満ちた人間だ!

(2008年9月23日号より)

 田舎町。のどかなスーパーマーケット。そこに突如、異変が起こる。外がみるみるうちに霧で包まれ、視界の全てを奪っていく。 “読む映画リバイバル『ミスト』” の続きを読む

読む映画リバイバル『REC/レック スペシャル・エディション』

ツッコんで笑うもよし、逃げ場のない状況に恐怖するもよし。多目的なスパニッシュホラー

(2008年12月2日号より)

 お化け屋敷のような閉所感覚を怖がってもよし。事態のトンデモなさにツッコみながら笑うのもあり。はたまた、 “読む映画リバイバル『REC/レック スペシャル・エディション』” の続きを読む

読む映画リバイバル『スペル』

サム・ライミが久々にやりたい放題!“怪婆”はコワいというより笑いを誘う

(2010年4月27日号より)

 のっけから言ってしまおう。最近、「笑える映画がないなぁ」とお嘆きの方、このサム・ライミ監督の『スペル』……オススメです! “読む映画リバイバル『スペル』” の続きを読む

読む映画リバイバル『ツイてない男』

笑いあり、首チョンパありの異色未公開作。ホラーコメディというよりホラーコントか?

(2008年11月4日号より)

 スティーブン・ドーフという男がいる。とまあ、何もこんなにかしこまって紹介する必要もないのだが、彼、最近「あの人は今!?」状態に陥っていないか。 “読む映画リバイバル『ツイてない男』” の続きを読む

読む映画リバイバル『エスター』

見た目にそぐわぬ孤児の“蛮行”に思わず恐怖。彼女の正体とは……?

(2010年3月16日号より)

 煽るのが仕事ゆえに仕方ないのだが、映画の宣伝では「意外な結末」「大ドンデン返しが待っている」といった類の惹句がよく躍る。これは威勢がいい反面、作品のハードルを著しく上げてしまうわけで、結果厳しい視線を浴び、“期待ハズレ”の烙印を押されることもある。 “読む映画リバイバル『エスター』” の続きを読む