タイトルごとに語る[邦画] 一覧

タイトルで観る邦画

全編、耳が否応なく反応してしまう。囁きを聴く映画『ノルウェイの森』

CAN、ドアーズ、ジョニー・グリーンウッド、霧島れいかの歌に、水原希子の声のトーン。原作を初めて手にしたときの“読後感”が甦る、音楽でいえばとても優れた“カヴァー・アルバム”。村上春樹の原作を監督トラン・アン・ユンが映画化。
2020.04.12
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麻生久美子、上地雄輔、向井理、香里奈…の群像。技ありでラブコメなエンターテインメント映画『ガール』

出演は麻生久美子、上地雄輔、向井理、香里奈…。往年の中平康みたいなワザ師ぶりを発揮の深川栄洋監督作。シークエンスを重ねてモンタージュし、ドラマチックに盛り上げ、同時に世界の広がりをも感じさせるカットバック、並行描写が展開してゆく。
2020.03.20
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デタラメにおもしろい杉作J太郎監督作任侠アクション『怪奇!! 幽霊スナック殴り込み!』

闇の中から“男のエンタメ”は生まれる!ユル感満載、杉作J太郎監督の任侠アクションーー風で揺れる男のネクタイ。もうひとり、スナイパーはスコープ付きライフルを構えている。狙いはスナックのママ(タナダユキ)か、刑務所帰りのその夫(みうらじゅん)か。
2020.03.20
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バイプレーヤー安田顕の初主演映画『俳優 亀岡拓次』は居酒屋の寒天である!?

無名バイプレーヤーの名をタイトルに持ってきて主役にしてしまった、人物深堀りムービー。亀岡を演じるのは、こちらは無名ではない!演劇ユニットTEAM NACSのメンバーでもあり、CM多数の人気名バイプレーヤー“ヤスケン”こと安田顕。
2020.03.19
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『恋人たち』で描かれる時代の生きづらさのなかにある美しいものの存在

ひと組の夫婦を描くと同時に、バブル崩壊以降の日本人のメンタリティの変化にも肉薄した『ぐるりのこと。』。そこから7年ぶりの長編映画『恋人たち』は今の生きづらさを捉えてみせる。出演:篠原篤、成嶋瞳子、池田良、リリー・フランキー、木野花、光石研ほか
2020.03.15
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大泉洋&松田龍平『探偵はBARにいる』シリーズ の概要がパッとわかる、第1作目レビュー

パブリックイメージを上手くアレンジし、大泉洋は硬派な魅力を発揮。むしろ松田龍平がバラエティ風味を醸し出すという"味付け"で勝負してくる映画。監督は人気TVドラマ『相棒』シリーズも手がける橋本一。スクリーンでもバディ物の腕をふるってみせる。
2020.03.15
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高田渡の音楽世界に迫るドキュメンタリー映画『タカダワタル的』の語り口は五代目古今亭志ん生?

『ラブドール』の監督タナダユキが、フォークシンガー高田渡に150日間密着し、高田のホームタウン吉祥寺を共に歩き自宅まで押しかけ、しかしライブを中心に構成した傑作ドキュメンタリー。出演は柄本明ほか。「生活の柄」「鎮痛剤」「ブラザー軒」他名曲収録。
2020.03.15
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小料理店再建のため結婚詐欺にいそしむ夫婦を描く『夢売るふたり』の行先とは

小料理店再建のため結婚詐欺にいそしむ夫婦に松たか子、阿部サダヲ。宮迫博之主演作『蛇イチゴ』からオダギリジョー&香川照之主演作『ゆれる』、笑福亭鶴瓶主演作『ディア・ドクター』、本木雅弘&竹原ピストルの『永い言い訳』と傑作が並ぶ西川美和監督作。
2020.03.10
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高良健吾がいい!人と人とのつながりから生まれるささやかな幸せを描く、再生と希望の物語『きみはいい子』

小学校の新米教師を演じている高良健吾の歩き方、“体幹の変化”に着目してもらいたいーー。新米先生の成長ストーリーほか、人と人とのつながりから生まれるささやかな幸せを描く或る町の群像劇。中脇初枝の原作短編小説集を呉美保監督が映画化。
2020.03.10
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三島由紀夫が自ら製作し主演した『憂國』にみる俳優三島と、三島の死に方美学

名前は知ってるけど、よく知らない?多面体で語られる文豪、三島由紀夫の一端を知ることができる短編映画『憂國』=自ら原作・脚本・製作・監督・主演した心中ものから見える、三島の美学についてと、役者三島についてのレビュー。
2020.03.07
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櫻井翔、蒼井優出演の『ハチミツとクローバー』は青春を回想する人こそ涙する青春映画

青春を回想する人こそ涙する永遠の青春映画『ハチクロ』。将来のあてもなく美大に通う男女5人の甘酸っぱい恋模様を爽やかに描いたラブストーリー。
2020.03.07
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バラエティ風を装いながら「スジを通して」人間の性(さが)を描く『裁判長!ここは懲役4年でどうですか』

原作単行本、コミック、テレビドラマ、映画。さまざまに描かれた『裁判長!ここは懲役4年でどうですか』シリーズを映画から俯瞰するレビュー。バラエティ風を装いながら「スジを通して」人間の性(さが)を描く。豊島圭介監督作。
2020.03.06
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世界的なラッパーを夢見るニート、空回りの末に見つけた自分だけのライム。ヒップホップ青春映画『SR サイタマノラッパー』シリーズ

世界的なラッパーを夢見るニート、空回りの末に見つけた自分だけのライム。不器用にラッパーを目指し、自分だけの言葉(ライム)を掴むまでの物語。『SR サイタマノラッパー2〜女子ラッパー☆傷だらけのライム〜』のレビューからシリーズをみていくレビュー。
2020.03.04
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「頑張れアラサー女子」映画かと思いきや、随所に職人芸が光る“絶品料理”『のんちゃんのり弁』

「頑張れアラサー女子」映画かと思いきや、随所に職人芸が光る“絶品料理”な映画。緒方明監督作、出演は小西真奈美、岡田義徳、村上淳、佐々木りお、岸部一徳、倍賞千恵子ほか。
2020.03.03
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三池崇史監督映画『太陽の傷』、少年法で守られた犯人と、マスコミの好奇の目にさらされる被害者家族の社会派サスペンス

少年法で守られた犯人と、マスコミの好奇の目にさらされる被害者家族。『初恋』『ゼブラーマン』『土竜の唄』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』などなどの三池崇史監督映画の社会派な骨太バイオレンス。
2020.03.03
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コメディもうまい妻夫木聡と松山ケンイチのガチ硬派映画『マイ・バック・ページ』

取材源秘匿というジャーナリストの原則に直面する週刊誌編集記者と活動家のノンフィクション映画レビュー。コメディもうまい妻夫木聡と松山ケンイチが硬派な役柄で共演。監督・山下敦弘監督と脚本・向井康介で、川本三郎の原作を映画化。
2020.03.03
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是枝裕和映画、原田芳雄&樹木希林が夫婦役!『歩いても 歩いても』

おすすめ是枝作品映画レビュー。生々しいほどリアルな家族論。身内ゆえに愛おしく、厄介な家族の肖像。向田邦子、成瀬巳喜男、いしだあゆみがキーパーソン。高橋和也、YOU、阿部寛、夏川結衣出演作。
2020.02.16
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6年育てた息子は他人の子だった。是枝裕和監督映画のおすすめ『そして父になる』の衝撃

家族とは。福山雅治とリリー・フランキーが究極の選択を突きつける。是枝映画でハズせない傑作。ンヌ国際映画祭で審査員賞受賞後、ハリウッドのドリームワーックスでのリメイクのニュースも。参考文献は奥野修司の「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年」
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水木しげるの偉大さを、あえてのレア版実写『ゲゲゲの鬼太郎』でレビュー

ウエンツ瑛士主演、大泉洋がねずみ男役のバージョンではない、水木しげるも出演のレア実写版は、タイトル『月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎』で視聴可能、動画配信サービスの掘り出し物!
2020.02.15
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タイトルからは伝わらない『座頭市血笑旅』が勝新シリーズ内傑作でおすすめ

座頭市が突然赤ちゃんの世話をすることに。即席パパ奮闘記で泣ける映画だってこと、タイトルからは分からないからレビューで紹介!
2020.02.15
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アクションスター武田鉄矢が必見!伝説の『刑事物語』シリーズがおすすめ

金八先生、黄門様の武田鉄矢主演・脚本の刑事もの。ハンガーヌンチャクのキレキレアクションにあのセリフ劇!第1作目は田中邦衛、西田敏行、高倉健の出演陣に、音楽は吉田拓郎と見どころたくさん。
2020.02.15
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ナインティナイン映画『岸和田少年愚連隊』が傑作でおすすめの理由

矢部浩之&岡村隆史のほか、くっきー!、宮川大輔、ふじもん、ブラマヨ吉田敬、宮迫博之、れいわ新選組山本太郎も! 見どころの青春バイオレンスとハードボイルド女子を語るレビュー。
2020.02.08
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『キッズ・リターン』レビュー/北野武青春映画に浮かぶかりそめの自由

散りばめられた「カップルズ」と、見えてくる弱肉強食のシステムによる垂直の淘汰の力とは。
2020.02.04
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読む映画リバイバル『フラッシュバックメモリーズ3D』

轟夕起夫は『フラッシュバックメモリーズ3D』を観た夜をずっと覚えていたいと思った (2012年12月号より)  その「一夜のこと」は、ずーっと記憶に留めておきたいと思った。  去る11月16日、吉祥寺バウスシアターにて行われた...
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読む映画リバイバル『タリウム少女の毒殺日記』

これもひとつの、ヒトゲノム妄想日記 (2013年7月下旬号より) 【6月×日】  渋谷アップリンクで土屋豊監督の「タリウム少女の毒殺日記」を観た。05年、劇薬物であるタリウムを密かに実の母親に投与し、ブログにその観察記録を書い...
2017.03.22
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読む映画リバイバル『市川崑物語』

巨匠に迫るドキュメンタリー。とはいえこれは“岩井映画”そのものである (2007年7月3日号より)  '60年代生まれのクリエイターには、その影響を多大に受けた“市川崑チルドレン”が多い。なぜか? 物心ついた時分に市川監督の、金田一...
2016.11.10
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読む映画リバイバル『あんにょん由美香』

これは女優・林由美香をめぐるドキュメンタリーというより、一人の男の“ラブストーリー”だ (2010年3月2日号より)  これは、ドキュメンタリー映画にして“消えた女”をめぐる探偵映画だ。どういうことか。“消えた女”のミステリーを解く...
2016.10.11
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