得体の知れない白い恐怖…原作者スティーブン・キング曰く「ラスト15分について口外した者、絞首刑に処す!」『ミスト』

館理人
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『ミスト』(2007年)は、監督:フランク・ダラボン、出演:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、他

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迫り来るモンスターよりも残忍で、かつ怖いのは、不信感に満ちた人間だ!

【概要】

スティーブン・キングの小説「ミスト」の映画化。

監督はキングの原作では『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』などを映画化してきたフランク・ダラボンだが、本作は彼が脚本を手がけた『ブロブ/宇宙からの不明物体』テイストも。

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『ショーシャンクの空に』は妻殺しの冤罪で投獄された男をティム・ロビンスが演じます。

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『グリーンマイル』は、ある無実の死刑囚と対峙する看守をトム・ハンクスが演じます。

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『ブロブ/宇宙からの不明物体』は、地球外生命体と人間との戦い!

ちなみにキングは「ラスト15分について口外した者、絞首刑に処す!」という新聞広告を出すべきだと述べている。

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Photo by Sharad Bhat on Unsplash

 田舎町。のどかなスーパーマーケット。そこに突如、異変が起こる。外がみるみるうちに霧で包まれ、視界の全てを奪っていく。

 白い恐怖。スティーブン・キング原作、フランク・ダラボン監督による『ミスト』は霧の向こう側に潜む、得体の知れない“白い恐怖”を描いている。

 危険を察知し、スーパーマーケットの中に閉じこもった人たち。その恐怖の正体は造形的にはモンスター、蛸の足のような巨大な触手を持つもの、口から酸性の糸を吐くもの、昆虫のごとく羽で飛び回るものなど、次第に具体化してくる。

 だが、なぜこんな状況になってしまったのかという点に関しては、疑問の霧は晴れず、密室化したスーパーマーケットではパニクった人々が、互いをモンスター扱いし始める。

 中でも神の意に背く者たちを罵倒し、聖書を片手に扇動しまくる狂信的な女(マーシャ・ゲイ・ハーデン、見もの!)はヤバく、店内に侵入し殺戮しまくる昆虫系モンスター以上に厄介な存在だ。

 映画は密室劇の典型、人間のモンスター性を突いたオーソドックスな展開ながら、クリーチャー好きなダラボン監督のグロ演出と“白い恐怖”の謎でジラし引っ張り、最後まで緊迫感たっぷりに進行してゆく。

 問題は、原作者キングも称賛した映画版のオリジナル・エンディング。

 これが「衝撃のラスト」と喧伝され過ぎ、ハードルが上がり、もはや衝撃であることは難しいのだが、一人で観るのはやめたほうがいい。

 できれば誰かと賛否を議論したい。そうすれば、本作に流れる陰鬱な空気を体験できるだろう。

轟

週刊SPA!2008年9月23日発売号掲載記事を改訂!